自作PC NAVIパーツの選び方

パーツの選び方

CPUの選び方

最終更新 2026年10月5日

目次

CPUの役割とメーカー

CPUの役割と性能

CPUは、OSやアプリの命令を実行するパーツです。表計算で大量のデータを計算したり、ファイルを圧縮したりする処理を担います。性能を見るときは、自分が行う作業をどれだけ速く終えられるかが目安になります。

複数のIntel CPUとグラフィックボード、取り付け部品を並べた写真
CPUと取り付け金具、グラフィックボードの実物例。世代が変わると対応する規格も変わります。Photo: Andrey Matveev / Pexels License

1つの処理を進める力がシングルコア性能、複数の処理を並行して進める力がマルチコア性能です。コア数やGHzだけで性能は決まりません。設計・世代・キャッシュ・冷却も影響するため、使うソフトの実測結果で比較しましょう。

CPUの性能を一覧で比べるなら、PC自由帳のCPU性能比較表がおすすめです。スコアは性能の目安として、使うゲームやソフトの結果も合わせて確認しましょう。

IntelとAMD Ryzenの違い

主な選択肢は、IntelのCore・Core Ultraと、AMDのRyzenです。どちらにも普段使いからゲーム・制作まで対応するCPUがあります。ゲーム重視ならAMD Ryzenが有力で、中でもX3Dはゲーム性能を重視したシリーズです。動画編集では、動画の読み込みや書き出しを助ける「Quick Sync」が使えるIntelの内蔵GPU搭載CPUも候補になります。

これは選び始めるための傾向で、メーカーだけで優劣は決まりません。Ryzenにも制作向けの高性能CPUがあり、Intelでもゲームを楽しめます。事務作業やネット中心なら、どちらでも必要な性能を満たせます。

最後は、使うゲーム・ソフトの実測性能と、構成全体の価格で比較しましょう。Quick Syncの利用には、CPUの対応・内蔵GPUの有効化・ソフト側の対応が必要です。

用途から考える、候補の目安
ゲーム中心
AMD Ryzen中でもX3Dはゲーム性能を重視する場合の有力候補
動画編集
Intelも有力対応ソフトでQuick Syncを使う場合
事務・ネット
どちらでも必要な性能と価格で選ぶ

あくまで傾向です。世代・型番・予算・使うソフトによって、適したCPUは変わります。

用途別のCPU性能

ゲーム性能と作業性能

ゲームでは、1コアの処理の速さやキャッシュが重要です。fps(1秒間に表示する画像の枚数)の平均だけでなく、重い場面でどれくらい下がるかも見ましょう。自分の画面の解像度とGPUに近い条件の結果が参考になります。

動画編集や3D映像の生成では、多数のコアで作業を分担できる処理ほど、マルチコア性能が効きます。配信や録画を同時に行う場合も、ゲーム単体よりコア数に余裕を持たせると安定しやすくなります。

コア数とスレッド数

コアはCPU内部で処理を行う単位です。スレッド数は、OSから見た同時に処理できる流れの数を示します。1コアで複数スレッドを扱うCPUもありますが、すべての製品が『コア数の2倍』になるわけではありません。

動画の書き出しや3D映像の生成など、処理を分担できるソフトでは多くのコアが役立ちます。ゲームではコア数に加えて1コアの性能も重要です。コアの種類が異なるCPU同士は、数だけで比較しないようにしましょう。

クロックとGHz

クロックはCPUが動作する周期の速さで、GHzはその単位です。1GHzは1秒間に10億回の周期を表します。同じ設計のCPUなら、高いクロックで動くほど処理を速く進めやすくなります。ただし、1周期で処理できる量はCPUの設計によって違います。

最大ブーストクロックは、CPUが一時的に動作速度を上げるときの最高値で、温度や電力などの条件がそろったときの値です。全コアが常にその速度で動く意味ではありません。長時間の作業では、クーラーや電力設定も処理速度に関わります。

CPUキャッシュの役割

キャッシュは、CPU内部にある高速な一時記憶領域です。よく使うデータを近くに置くことで、メモリへ取りに行く待ち時間を減らします。L1・L2・L3など、速さと容量が異なる階層があります。

キャッシュが多いと有利なゲームや処理もありますが、容量だけで速さは決まりません。同じ条件の実測結果を見て、価格差に見合う効果があるかを考えましょう。

CPUの性能比較

ベンチマークは、同じ処理を実行して性能を測るものです。総合スコアだけでなく、使うゲームのfpsや制作ソフトの処理時間を見ましょう。ゲームでは平均fpsに加え、低下した場面のfpsも快適さの参考になります。

GPU・解像度・画質・メモリ・電力設定が違う結果は、そのまま比較できません。CPU本体の価格に、マザーボードと冷却の費用を加えた総額で候補を比べると、予算を配分しやすくなります。

用途ごとに見るポイント
用途重視すること
普段使い1コア性能・省電力
ゲームゲームの実測性能
ゲーム+配信同時処理の余裕
動画編集・3Dソフトでの処理性能

内蔵GPUと性能バランス

内蔵GPUの有無

内蔵GPUがあれば、対応マザーボードの映像端子から画面を出せます。グラフィックボードを使わない普段使いPCに向くほか、GPU故障時の切り分けや動画処理の補助にも役立ちます。

型番の末尾にFやKFが付くIntelのCPUや、末尾にFが付く一部のAMD Ryzenは、画面を出す機能(内蔵GPU)がありません。こうしたCPUでは、別にグラフィックボードが必要です。マザーボードに映像端子があっても画面は出せないため、CPUの商品仕様にある「内蔵グラフィックス」の欄を確認しましょう。

GPUとの性能バランス

CPUとGPUのバランスは、解像度、目標fps、ゲームで変わります。フルHDで高fpsを狙う場合はCPU差が出やすく、4K・高画質ではGPU側の影響が大きくなります。

配信や録画では、同時に動かすソフトと、映像を圧縮する処理をCPUとGPUのどちらで行うかによっても負担が変わります。自分の画面の解像度とGPUに近い性能比較の結果を参考にすると、CPUへどれだけ予算をかけるか判断しやすくなります。

マザーボードとの互換性

CPUソケットと互換性

ソケットは、CPUをマザーボードへ取り付ける接続規格です。CPUとマザーボードのソケットが異なると、取り付けられません。製品仕様の『対応ソケット』をそろえることが最初の条件です。

同じソケットでも、対応CPU一覧とBIOSの確認が必要です。マザーボードの製品ページでCPUの正確な型番を探し、CPUを動かすための設定プログラム「BIOS」が、必要なバージョンになっているか確認します。CPUクーラーにも、そのソケット用の取り付け金具が必要です。

マザーボード上のAMD AM5 CPUソケットを正面から写した写真
AMD AM5ソケット。ソケット名に加え、マザーボードの対応CPU一覧と必要BIOSも互換性の条件です。Photo: CristoCalis / CC BY-SA 4.0

消費電力と冷却

TDPと消費電力の違い

TDPはThermal Design Powerの略で、CPUの冷却設計を考えるための電力の指標です。単位はWですが、PC全体の消費電力や、常に使う電力ではありません。メーカーによって定義や条件が異なります。

Intel Coreの第12世代以降では、基準となる電力(Processor Base Power)と、動作速度を一時的に上げるときの最大電力(Maximum Turbo Power)が仕様に載っています。高速動作中は基準の電力を上回る場合があるため、クーラーは対応CPUと負荷時の冷却性能、電源はGPUも含む構成全体で選びます。

CPUクーラー付属の有無

箱入りで販売されているCPUでも、クーラーが付属するとは限りません。たとえば、型番の末尾にKやKFが付くIntelのCPUには、クーラーが付かない製品があります。「トレイ版」と呼ばれる簡易包装のCPUも、通常は別売りクーラーが必要です。

AMD Ryzenも、クーラーが付くかは型番によって異なります。商品ページの「付属品」や「Thermal Solution(冷却装置)」の欄を確認しましょう。別売りクーラーを選ぶ場合は、CPUに取り付けられるか、ケースに収まるか、メモリにぶつからないかを確認します。

簡易水冷の水冷ヘッドと4本のメモリ、GPUが見えるPC内部
メモリと簡易水冷を搭載したPC内部。使用枚数や取り付け位置は構成によって異なります。Photo: Ivelin Donchev / Pexels License

CPUを選んで、構成を作る

予算とGPUとのバランスも、まとめて比較。

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参考資料
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