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パーツの選び方

GPU・グラフィックボードの選び方

白い背景に置かれた2基の冷却ファンを備えるGeForce RTXグラフィックボード
GeForce RTX 5060 Ti搭載カードの例。同じGPUでも、カードの大きさや端子構成は製品ごとに異なります。
この記事の目次

GPUの役割

GPUは、映像を画面へ描画する処理を得意とするパーツです。ゲームの3D描画、動画の再生や書き出し、3D制作などを担当し、ゲームでは画質設定やフレームレートに大きく影響します。

GPUは計算を行う半導体そのもの、グラフィックボードはGPUにVRAM、冷却ファン、映像端子などを組み合わせた製品です。製品ごとの違いには、GPU名だけでなく、ボード全体の大きさや消費電力も含まれます。

GeForceとRadeonの違い

GeForceはNVIDIA、RadeonはAMDのGPUです。ゲーム性能はシリーズ名だけでは決まらず、遊びたいタイトルを同じ解像度・画質設定で測った結果が比較基準です。レイトレーシングやアップスケーリングを使う場合は、その機能を有効にした実測値が参考になります。

制作やAI用途では、使用ソフトが対応する機能やエンコーダーが重要です。CUDAを指定するソフトではGeForceが候補になりやすい一方、用途によってはRadeonも十分に使えます。ソフトの推奨GPUと必要VRAMが、価格より先に満たす条件です。

3基の冷却ファンを備えるXFX Radeon RX 6750 XTグラフィックボード
Radeon RX 6750 XT搭載カードの例。メーカー独自モデルでは冷却機構や動作設定が変わります。撮影・制作:VladoKosto CC BY 4.0 記事レイアウトに合わせてトリミング、リサイズ、WebP変換

VRAM容量

VRAMは、画面へ表示する画像やテクスチャなどを一時的に置くGPU専用メモリです。解像度、テクスチャ品質、レイトレーシングを上げるほど使用量が増え、容量が不足すると読み込みの遅れやカクつきが起こりやすくなります。

容量が大きいだけでGPUが速くなるわけではありません。同じVRAM容量でもGPU本体の性能は異なるため、最初に必要な容量を満たし、その中から用途に近いベンチマークで性能を比べましょう。

フルHD・WQHD・4Kごとの目安

解像度が上がるほどGPUが処理する画素数は増えます。フルHDは選択肢が広く、WQHDは画質と負荷のバランスを取りやすく、4Kは高いGPU性能とVRAM容量が必要です。

下の数値は候補を絞るための出発点です。高画質テクスチャ、レイトレーシング、MODを使うゲームでは必要量が増え、遊びたいタイトルの推奨環境とベンチマークが優先されます。

解像度別に見るGPU選びの出発点
解像度VRAMの目安主な注意点
フルHD8GB以上高fpsを狙う場合はVRAMよりGPU本体の性能を重視
WQHD12GB以上高画質と高fpsを両立するなら上位クラスも検討
4K16GB以上画質設定、目標fps、アップスケーリング利用を含めて比較

ゲーム以外の用途

動画編集では、エフェクト処理、プレビュー、書き出しにGPUが使われます。対応する動画コーデックとエンコード・デコード機能、編集する解像度に必要なVRAMによって処理性能が変わります。

3D制作やAIでは、ソフトが対応するGPU、API、必要VRAMが異なります。ソフトの公式要件が使用できるGPUの基準であり、複数画面の表示だけなら上位GPUが必要とは限りません。

消費電力

GPUの仕様には、カード全体の電力を示すTGPやTBPなどが掲載されています。名称や測定条件はメーカーで異なりますが、必要な電源容量と冷却を考える目安になります。

実際の消費電力はゲームや設定で変わり、瞬間的に平均値を上回る場合もあります。高消費電力のGPUでは発熱も増えるため、十分なケースの吸排気とファン構成が必要です。

推奨電源容量はGPU単体ではなく、CPUやストレージを含むPC全体を想定した目安です。グラフィックボードの製品ページに記載された推奨値以上の定格出力と、必要な補助電源端子が求められます。

同じGPUでも、メーカー独自モデルは消費電力や推奨容量が異なることがあります。将来の交換や高負荷時の余裕も考えつつ、容量だけでなく品質、保証、変換効率も含めて選びましょう。

補助電源コネクタ

グラフィックボードは、PCI Expressスロットに加えて補助電源を使う製品があります。主な形状は6ピン、8ピン、16ピンで、必要な種類と本数が電源ユニット側にそろっている必要があります。

16ピン端子や変換アダプターは、根元まで差し込まれ、端子の近くでケーブルが強く曲がっていない状態で使用します。モジュラー式電源のケーブルは製品ごとに配線が異なるため、別メーカーや別型番のものは流用できません。

側面に2個の8ピン補助電源端子を備えるRadeon RX 7900 XT
8ピン補助電源端子を2個備えるカードの例。製品仕様にある端子の種類と数が電源側にも必要です。撮影・制作:Shinobara CC BY 4.0 補助電源端子が見える範囲をトリミング、WebP変換

GPUの長さ・厚さ

同じGPUを搭載していても、グラフィックボードの長さ、高さ、厚さは製品ごとに違います。大型クーラーを備えるモデルは3スロットを超える場合があり、隣の拡張スロットを覆うこともあります。

製品仕様の長さ・高さ・スロット数に加え、電源コネクタとケーブルを挿す空間も必要です。厚いカードでは、下側のケースファンや拡張カードとの間隔も取り付け条件に含まれます。

ケースとの互換性

PCケースの「対応グラフィックボード長」が、カードの実寸を上回る必要があります。前面ファンやラジエーターによって使える長さが短くなるケースでは、完成時の構成が基準です。

長さだけでなく、高さと厚さにも余裕が必要です。側板と補助電源ケーブルの間隔、カード下の吸気スペース、重量のあるカードを支えるホルダーの取り付け場所までが必要寸法に含まれます。

CPUとのバランス

GPUとCPUのバランスは、ゲーム、解像度、目標fpsで変わります。フルHDで高fpsを狙うほどCPU性能の影響が出やすく、4K・高画質ではGPU側の負荷が大きくなります。

固定の予算比率やボトルネック率だけでは性能バランスは分かりません。候補のCPUとGPUを組み合わせた同じゲーム・解像度のベンチマークに、配信や録画の同時処理負荷を含めた結果が実用性能を表します。

映像出力端子

現在のグラフィックボードでは、主にDisplayPortとHDMIが使われます。モニターの端子、解像度、リフレッシュレートに対応する規格と、接続する画面数以上の端子が必要です。

同じGPUでも端子の種類と数はカードごとに異なります。高解像度・高リフレッシュレートではケーブルの対応規格も重要です。グラフィックボード使用時のモニター接続先は、マザーボードではなくグラフィックボード側の端子です。

グラフィックボード背面に並ぶDisplayPort、HDMI、DVI端子
映像出力端子の例。現在の製品では主にDisplayPortとHDMIが使われ、数と規格は製品ごとに異なります。撮影・制作:MiNe CC BY 2.0 記事レイアウトに合わせてトリミング、リサイズ、WebP変換

GPUの見方がわかったら

実際の構成でGPUを選んでみる

解像度や用途に合わせて候補を比較できます。選んだGPUに必要な電源やケースも、同じ画面で組み立てていきましょう。

GPUから構成を作成する

参考資料

画像の出典とライセンス